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コンクリート強度試験の様子と支保工架台設置。

2023-12-27
こんにちは
前回は4ロッド目のコンクリート打設をおこなったところまででした。
今回も続きをお伝えしますが、その前に・・・

3ロッド目のコンクリート打設時に採取したテストピース(供試体・きょうしたいと言います)の試験をお伝えします

※写真をクリックすると拡大します。
採取7日目の強度試験です。
3本の平均値はボードの通りです。
このテストピースが耐え切れなくなるまで圧縮して力をかけます。
こちらは本日、採取28日目の強度試験です。
3本の平均値。7日目より強度が上がっていますね。
上から力をかけてテストピースを潰しています。
コンクリート構造物を作る時(生コンクリート打設をする時)には毎回供試体を6本採取し、現場ではスランプや温度などを測定しています。※その様子はコチラ▶

そして採取した供試体は硬化後、7日目と28日目に強度試験を行います
コンクリートの強度試験とは上からの力にどのくらい耐えられるかを測定します。
ちなみに、使うコンクリートの配合(水とセメント・砕石の割合や砕石の大きさなど)は、求められる強度によって決めています。
今回の橋脚だと、上の写真ボードの「配合」欄に記載してある「27-12-20BB」となります。
「27(強度)-12(スランプ)-20BB(砕石の大きさ・セメントの種類)」です。

今はその内の最初の部分「強度」を測定しています。
まず7日目の結果(ボードの写真を見てみてください)それぞれ173キロニュートンにまで耐えており、3本の平均値は22.0ニュートン/m㎡となっています。
ニュートンとは力の単位なんですが、分かりやすく重さにして考えると1キロニュートンは約102kgになります。

と、いう事は・・・
採取から7日目の供試体1本で約17.6tの重さまで支えられるという事です。
(※あくまで重さだけの話です。17.6tの物を上から落とすと落下の力も加わりますので話が変わってきます。)
ちなみに求められているのは1m㎡あたりの力なので、先述した3本平均「22ニュートン/m㎡」になります。
この数値が配合強度(今回だと27)の7割あれば7日目の強度としてはクリアです

その後、残った3本を採取から28日目に同じように試験をして配合強度以上あればOKとなります
上の写真4枚目~6枚目を見てみると、28日目の3本平均値は「36.7ニュートン/m㎡」となっていますのでしっかりと強度のあるコンクリートである事がわかりますね

ニュートンという単位は日常的に使う事はあまりないと思うので、ピンとこないかもしれませんが
あの小さな供試体1本で16t(打設から28日後には29t以上)の重さの物を支えられると思うとすごいですよね

皆さんの生活と安全を支えるコンクリート。これらの試験は打設のたびにきちんとおこなって品質管理をしています
(万が一にも必要強度が出なければ、もちろん壊して作り直しです。)
と、前半が長くなってしまいましたが
現場での施工状況に戻りたいと思います
支保工架台の部材、H型鋼材が搬入されてきました。
こちらも同じく。
赤丸部分がフォームコネクターです。下2つはボルト固定済。
ボルトの奥にはフォームコネクターのネジ穴があります。
桁受を設置して、横に広げていきます。
高所での作業です。
前回コンクリートの中に埋め込んだフォームコネクターに仮設の支保工架台を設置していきます

上の写真で赤茶色の鋼材が支保工架台になります。
これらの部材をボルトでコンクリートの橋脚に固定していくんですが、ボルトと固定するネジ穴がフォームコネクタ―です

写真3枚目の赤丸の部分をアップにしたのが写真4枚目です。
写真5,6枚目では、鋼材が橋脚から横にせりだして設置されているのが分かると思います。
この仮設支保工架台が完成したら、その上に型枠支保工と足場を設置して橋脚の最上部を作っていきます

本日も無事に、無事故・無災害で作業を終える事が出来ました。
ありがとうございました!
 
  

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