洪水吐の施工。完・結!!
2019-06-24
洪水吐,引き続き施工しています。
前回組んだ側壁の型枠へコンクリートを打設しました!
※写真をクリックすると拡大します。
写真は打設後の様子です
アルファベットの「W」型に組まれた型枠の中にコンクリートが流し込まれていますね。
なんでこんな形??と思われている方もいますよね。
そこは最後の出来上がりと一緒に説明しますね
両端の側壁がある程度硬化したら、続いて真ん中部分の型枠を組んでコンクリートを打設します。
側壁にも、両端と真ん中部分のつなぎ目(打ち継ぎ目といいます)には水が漏れていかないように止水板が入っています。
この止水板は底版に設置されたものと切れ目なく繋がっているんです。
もし止水板なしでコンクリートを打設したら、先に固まった部分と後から打設したは部分は固まれば見た目にはくっつきますが、物は別の個体ですよね。
コンクリート自体は暑さや寒さで膨張したり収縮したりしますから、どうしても間に隙間が出来てしまうんです。そうなった時に、間に何もないと隙間から水が漏れてしまいます。そのためにつなぎ目部分には止水板を設置しています
真ん中の側壁が出来たら、最後に洪水吐の横側に止水壁を打設して完成です!!
(側壁と止水壁の間にももちろん止水板が入っていますよ!)
出来上がった洪水吐の全景がコチラ↓↓
ど~~~~~ん!!!
う~~ん。
手前味噌ながら、素晴らしい~
何か所にも分けて少しずつ打設したコンクリートが見事に一つの構造物になって完成しました!
この形の洪水吐をは「ラビリンス型」といいます。
中心の特徴的な「M」? 「W」? の形を「ラビリンス」というのですが、なんとも言えないカッコよさです。
※「ラビリンス=迷宮」ですが、この入り組んだ形が迷宮ぽい?ところからこの名前がついたそうです。
そもそも、この洪水吐の役割は、池の水の水位が増したときにここより更に下の池へこの洪水吐から水を流すためのものです。
ダムや川の堤防などでも同じようなものがありますね!
では、なぜ真っすぐな堰ではなく、こんな入り組んだ形なのか。。。
それは。。。
「超えて流れていく水の量(越水量)が増すから」です。
大雨などで池の水位が増して、水を外に出さないといけない状況になった場合、一度にたくさんの水を流すことが必要ですよね。
それには右のイラスト上部のように、広い面積・広い幅が必要になります。
でも、面をじゃばらに折りたたむ事で、狭い幅で同じだけの水を受ける面を確保できるんです!
当たり前ですが、ちゃんと理由があってのこの形なんですね!!
洪水吐の施工はこれで完成になりますが、提体の高さはまだ半分です。
これからまた、休む間なく盛土をしていきますよ~
本日も無事故・無災害で作業を終えることが出来ました。
皆様、ありがとうございました。