洪水吐工、開始~!
2019-05-10
前回は工事に関する「試験」について、かなりの大ボリュームでお伝えしました
今日はまた作業の状況に戻りますね!
以前お伝えした「樋管」とはまた違った構造物のお話です。
池の全体図で見ると「樋管」は赤丸の部分。
池の堤体より外側へ堤体の中を通して水を供給するための管です。
そして、これから作るのが図の青丸の部分。「洪水吐(こうずいばき)」という部分です。
この池の隣には1段下がってもう一つの池があります。そちらの池に水が流れるようにする構造物がこれから作る「洪水吐」です。
大雨などで池の水量が増して洪水状態(一般的に言う水が溢れた状態でなくても洪水と呼びます)になった時に、貯まった水を放流する為の設備なので、池に水が少ない時などは洪水吐は乾いた状態となります。
最初の作業手順としては「樋管」と一緒です。
構造物が出来る場所の下部分へ「止水壁」を作ります。
これから出来る洪水吐の脇を通る水や、地下浸透水が堤体内を抜けていかないようにする為の壁ですね!
※写真をクリックすると拡大します。
まずは、止水壁の型枠を組みます。
そこへコンクリートを打設します。
上段真ん中の写真で、流したコンクリートの中心に真っ直ぐラインが入っていますね。
これは「止水版」といいます。
板といっても消しゴムのような変形する素材です。
この後、止水壁の上には更にコンクリートを打設するのですが、つなぎ目はどうしても動いたりして水の通り道になってしまいますので、それを防ぐために上下のコンクリートの「つなぎ」として入れています。
コンクリートが固まったら、養生をと型枠を外して止水壁の出来上がりです。
役所の担当者の方に仕上がりを確認してもらいました。
ちなみに、ここまでが4月に行っていた作業です。
そして今日までの間に、まさに前記事でお伝えしたコンクリートの圧縮強度試験がありました。←つながった!!笑
この止水壁を打設したコンクリートの供試体(テストピース)の強度は合格ラインでしたから、盛土をして次の工程に進めていきます。(写真下段)
水が抜けないように1層10cmの厚さで土を入れて転圧していきます。
これを繰り返し、繰り返し。。。
16層目で同じくらいの高さまでになりました。(写真下段右)
1層10cm×16層=160cm土を入れたことになります。
止水壁自体は大人の男性の腰~胸くらいの高さですから、入れた土がしっかりと締め固められましたね!!