マンホールに防食加工を施します。
2022-02-21
こんにちは。
いよいよ工事も佳境を迎えました。本日はコンクリートマンホールに防食加工をする様子をお伝えします
さて、防食(ぼうしょく)工事とはどういったものでしょうか。
下水管を流れる汚水には、家庭用排水(お風呂や洗濯・台所での排水)、雨水、し尿など様々なものが混ざっていますよね。
そして、その汚水からは硫化水素が発生します。
発生した硫化水素はコンクリートを劣化させてしまうため、それを防ぐ為にマンホールの壁に薬剤を塗って、劣化を防ぐ加工を行うのが防食工事です。
しかし、この防食工事。全てのマンホールに必要かというと、そうではありません。
多くの下水道管は自然流下で流れていくように、傾斜をつけて埋設されています。
ですが、今回の工事では地盤の低い位置から高い位置に向かって汚水を流さなければならない箇所があります。
(局所的に盆地のように低い位置に家があるとか、そういう場合に発生します。)
その場合、圧送管といってポンプで強制的に汚水を送らないといけません。
圧送管で送られる汚水は、自然流下よりも勢いがつくため管からマンホールへ合流する時にマンホールの壁に汚水が飛び散りやすくなったり、硫化水素が発生しやすくなります。
なので、圧送管が合流するマンホールの壁面と、その周辺のマンホール壁面にだけ防食加工を施しました。
※写真をクリックすると拡大します。
まず、マンホール内の昇降用ステップなどには養生をして薬剤が付かないようにしておきます。
その後、コンクリートの水分量を測ります。この時、コンクリートが湿っていたり、水分量が多すぎると薬剤の塗布がきちんと出来ないので、乾燥させる必要があるんです。
今回は全てのマンホールで問題なくすぐに施工できました
職人さんが狭いマンホールの中に入って、左官仕事のように薬剤を塗布していきます。
普通の壁にコテで塗るだけでも難しいのに、こんなに狭い場所での施工となると本当にプロの技ですね