本文へ移動

開削工事が始まってます。

2021-06-18
推進工事と開削工事のイメージ図↑↑
前回までで推進工事が終わりました。
現在は道路を切り開いて施工する「開削(かいさく)工事」が始まっています

今回の現場では、推進工事で埋めた管の数メートル上にもう1本別の管を開削工事で埋めていきます。

なぜそのような事をするかと言いますと・・・
下水道本管が深い所にあるからです
前回までの推進工事によって埋設した下水道本管は地上から約5m程下に埋まっています。

この深さはこの先流れていく汚水の主流管に合流するために必要な深さで、変える事は出来ません。

ただ、この深さでは各ご家庭の「宅ます」からの接続も出来ないのです
「宅ます」とは、自治体が下水道を整備・開設する時に、個人の敷地内まで繋げてくれるもので、地上から90cmや120cmの深さに設置するのが一般的です。

宅ますの深さが1m前後。下水道管の深さが約5m。この落差を開削工事で掘る事は出来ないので、宅ますと同じくらいの深さに「サービス管」と呼ばれる管をもう1本埋めるのです
※本来ならば必要ないけど、現場の状況で必要になり埋設する管の事を「サービス管」と呼んでいます
アスファルト舗装を剥がします。
管を埋める深さまで掘れました。
立坑ケーシングを切り抜いて穴を開けます。
内側から見たところ。ここにサービス管がつながります。
サービス管を開けた穴に差し込みます。
この下に下水道管がありますよ~、という目印のテープを入れています。
まずアスファルト舗装を剥がして、サービス管を埋める深さまで掘り下げていきます。※宅ますとほぼ同じ深さなので1m前後の深さになります。
この数メートル下には推進工事で埋めた管が埋まっていますよ

取付管はご家庭の宅ますと下水道本管を繋げるためのものですが、5mの深さにある本管と直接は繋げることができないので、サービス管で延長し、マンホールで合流させる形になります。
なので、マンホールが埋まる立坑の壁(ケーシング)に穴をあけて、その穴から管の端を接続させます

サービス管を約1m~1.5mの深さで立坑とドッキング。マンホールの外側で管を下向きに下ろして、マンホールで本管と合流させます。
この時、高い位置で管を合流させると汚水がはねてしまうので、マンホールの腐食防止の為にもなるべく底に近い位置で合流するようにするんです
イメージはこんな感じです。
言葉だけでは難しいと思うので、図にしてみました。→

各ご家庭からの取付管が、下水道本管の数メートル上にあるサービス管を介して近くのマンホールと繋がっています。

図を見ていただくと分かる通り、サービス管は本管の流下方向に関係なく、道路を切り開いたり接続用の穴を開けるマンホールが少なく済むように、最小限で施工されます。
※サービス管が繋がるマンホールは極力少なくするって事です!

ちなみに今回の現場はサービス管の施工がありましたが、もちろん宅ますから直接本管へ接続されている管もたくさんありますよ。

宅ますを作るために塀の下をくぐって・・・
サービス管から分岐した管を伸ばします。
宅ます設置完了です。(埋め戻し前)
ご家庭への取付管の引き込みと、宅ますの設置も完了したので、この後は立坑にマンホールを設置していきます

本日の作業も無事、無事故・無災害で終えることが出来ました。
みなさま、ありがとうございました!!
 
 
 
●●● 記事一覧 ●●●
過去の記事
TOPへ戻る