ため池について。
2020-06-15
今回はちょっと工事と離れて、ため池についてのお話です。
現在日本にあるため池は20万ヶ所近くあるそうです。
中でも大きな河川の少ない西日本が多くを占めていて、岡山県は全国で6番目にため池の多い県で9000ヶ所あまりもあるんですって!
私も今回の記事を書くのに調べてみたら、そういう結果で驚きでした
※ちなみに全国1位は兵庫県が4万ヶ所あまりでダントツでした!
岡山県には高梁川、旭川、吉井川と大きな河川が県西部・中部・東部にそれぞれ流れているので、水に困るイメージはなかったのですが・・・
これらの大きな川からの水源で農作物を作っているのは平野部での事で、中山間地域においては水量が少なく農作物を育てるのには水が不足していたそうです。
そこで中山間部の水不足を解消するために「ため池」が作られたというわけですね。
岡山は中山間部が多いので、ため池の数も多くなったようです。
そして、驚くことは全国のため池の7割程が江戸時代頃に作られ、100年以上経過しているものだという事
私、個人的に歴史には興味がないのですが(笑)
生活圏内でもよく見かけるため池の多くが江戸時代頃からあるものかと思うと、珍しくちょっと感動してしまいました
作られてから100年以上も経つ、ため池の提体。
今のようにコンクリートではなく、土や石で作られているものも多いです。
土の提体は、長年池の水(波浪)により削られて浸食し、痩せてきたり
浸透水により漏水したり、老朽化が進んできています。
農作物を育てるために作られたため池ですから、池の下流には民家がありますよね。
近年の豪雨や地震による自然災害で老朽化したため池の提体が決壊してしまうと大きな被害になってしまいます
現に、昨今の豪雨や地震によってそういった被害は実際に多くの場所で起こっていますし、
まだこれから被害が起こりうるため池も全国に1万ヶ所以上あるそうで、改修工事はまだまだ必要な感じです。
芦野組では少し前にもため池の工事を施工しましたが、
あの時も池の水量が増えた時に外に流すための「洪水吐」がきちんと機能しない状態になっていたり、今回のこの池も取水装置である「樋管」が池底に埋まってしまっていたりしています。
それらをきちんと新しく整備し直す事で、災害の被害が大きくならないようになるんですね。
皆さんの近くにもこのようなため池はありますか?
ため池は山間部だけでなく、平野部にも「皿池」という種類のものもあります。
もし近くにため池があれば、「ここはいつ頃作られたのかな~」「水がいっぱいになったらどこから流れていくのかな~?」なんて気にして見てみるのも面白いかもしれませんよっっ
少しでも身近に感じていただけたら嬉しいです