洪水吐をつくる⑨
2021-04-09
まず、均しコンクリートを作り、その上に写真のようなコンクリート擁壁(ようへき・土などを支える壁です)を作りました。
これは重力式擁壁といって、基本的な擁壁の形です。
コンクリート自体の重さで土の圧力を支えるため、どっしりと構える必要があるので、横から見ると台形である事がわかりますね
その後、擁壁と垂直に接するように基礎コンクリートを作りました。(↑写真1枚目)写真奥が山側です。
ここはコンクリートの擁壁ではなく、ブロックを積み上げて土留めをします。積み上げるブロックの角度を丁張りで確認していきます。(↑写真2枚目)
擁壁も積みブロックもどちらも土留めの目的で作りましたので、裏側に土をいれて1層ずつ転圧をし、しっかりと締め固めながら埋め戻していきました
コンクリート擁壁はもう壁になっていますので、土を入れて転圧して・・・の繰り返し。
それに対してブロック擁壁は1段ずつブロックを積み上げては隙間にコンクリートを詰めて固めながら高さを出していきますので、裏側の土もブロックと一緒に埋め戻していきます
そして完成したのが最後の写真です
ブロック擁壁にところどころ開いた穴の奥には排水用の管が入っています。雨が降ったりして、水がしみこんで土中の水分量が増えた時に、この穴から地中の水を排水するものです
こういったコンクリート構造物のような人工物も自然と共存しなければいけませんからね。
この排水管がないと、土中の水が急激に増えた時ブロックで支えきれなくなり土砂災害につながりかねません
老朽化した堤体を災害に強いものに直している工事なのに、作ったものが災害につながった、では元も子も有りません
もちろん擁壁の内側にも排水管が入っています
だんだんとコンクリート構造物も出来上がってきましたので、次回からは再び盛土もしていきたいと思います
本日も無事故・無災害で作業を終えることが出来ました。
皆様、ありがとうございました。