邑久高校の生徒さんがインターンシップに来られました!
令和3年7月27日(火)~29日(木)
夏休みを利用した三日間、邑久高校の2年生2名がインターンシップに来られました!
内容は各日朝から夕方まで、現場見学・体験作業を、今回は施工管理の仕事内容に重点をおいて行いました
==1日目==
【AM】 座学(仕事内容・事業説明)
体験(ドローン飛行)
見学現場「ため池」について学ぶ
【PM】 ため池堤体工事の現場を見学
安全パトロール体験
まず初日の午前中は会社で座学とドローンの飛行体験です。
土木のお仕事についてや、芦野組で実際に施工した工事の紹介など簡単な座学の後、ドローンの飛行体験をしました
今回は学生さん2名のインターンシップだったので、ドローンの操作も一人ずつゆっくり時間をとって行えました。操作に戸惑っていたのも最初だけ。すぐに慣れて機体を高いところまで上げたり、鉄塔の上で休んでいるカラスを見つけたりしていましたこの日は風が強かったので、機体が飛ばされない様に操作するのも大変そうでした
現在の芦野組では、飛行制限のない現場内で進捗状況の確認の為に写真を撮影したりする程度の使用状況ですが、大きな現場では測量に用いたりする事もあるのかもしれません。
その後、午後から見学予定の「ため池」について、何のために行っている工事なのか、どういう風に作られているのか、などを勉強しました
そして午後からは現場見学へ
一番暑い時間帯なので、ヘルメットに加えてもちろん空調服も装備して行きました!!
午前中の話の中で、現場のこれまでの様子を写真で見て行ったのですが、実際の現場のスケールの大きさに2人ともビックリした様子でした。やはり写真では伝わらない臨場感がありますよね
現段階で完成しているコンクリート構造物を近くで見たり、工事が完成したら人が入る事の無い部分・土に埋まってしまう部分などにも立ってもらい、成果物に触れたり作る過程を聞いたりしました
そして、社内で普段から行っている安全パトロールを一緒に行いました!
工事看板が設置されているか、協力下請会社さんの必要資料が提出され管理されているか、日々の安全活動は出来ているか、現場は綺麗に整理整頓されているか、定期的に点検確認された建設車両を使用しているか、などなど沢山の項目について現場内を歩き回りチェックしてくれましたよ
現場を安全にかつ円滑に進める為に、こうしたパトロールを行う事も大事な施工管理のお仕事の一つなのです2人とも初日から、慣れない作業を一生懸命頑張ってくれました
1日目の様子
==2日目==
【AM】 座学(上下水道について)
体験(測量の練習・墨出し)
セメント小物作り
【PM】 下水道工事の現場を見学
実際の現場で測量をしてみる
2日目は午前中、測量の練習と墨出し体験を行いました。
午後からの見学現場が下水道工事だったので、まず上下水道の違いについての説明をしました。
その後、測量の練習です。今回使った測量器は「レベル」といって水平の高さを測るものです。
下水道の工事だと、地面の下に管を埋設するのに深さを測るために使用したりします。
まず三脚を立てて測量器を据え付け(水平にセット)するところから。。。
セットができたら、一人が計測目盛り棒(スタッフといいます)を持ち測点(高さを測る位置)に立ち、もう一人が測量器で目盛りを読みます。
使用した機械はデジタルレベルといって、人の目で目盛りを読まなくてもボタン一つで自動計測してくれるものなのですが、一旦自分たちの目で目盛りを読み、その後デジタルで計測してみました。
2人とも誤差は2ミリ以内と~っても優秀でした
測量は工事前の現況を測ったり、完成後の成果物を測ったり、施工管理としてどんな工事においても必ず行う作業なんです
それから墨出し体験。こちらはコンクリート構造物を作ったり、道路のアスファルト舗装を切断する時の位置を書き記しておく作業です。
長いラインを一瞬で書いたり、分度器を使わず正方形を書いたりしました
三角関数を使うところでは少し頭をひねりながらでしたが、2人で協力して上手く書けたと思います。
午前中、予定より早く終わったので余った時間を使ってセメントの小物作りも体験しました。
実際の施工とは関係ありませんが、今回の記念に自分で作った小物たちを持って帰ってもらえる事が出来たので良かったな~と思います普段使いしてもらえるとイイナ
午後からは、再び現場の見学です。
2日目は下水道工事の現場へ行きました。ちょうどすぐ近くで施工中の現場と完成間近の現場があったので、実際の施工を見学してもらった後、すでにマンホールだけになっている完成間近の現場へ移動し、器械の据え付けるところから測量体験をを行いました
下水道管は自然流下のため、緩やかな傾斜をつけて管を埋設しています。二つのマンホールを開けて、それぞれの深さを測り、必要傾斜分だけの高低差があるかどうかを確かめました
二日目も盛りだくさんの1日で体験終了です。
2日目の様子
==3日目==
【AM】 安全教育体験(VR、遠隔カメラ、アイアンハンド)
【PM】 施工管理について
(仮工事で書類を作成してみよう)
3日目、最終日です。
午前中は安全教育体験で様々な機械を体験をしました。
そもそも、安全教育とは。。。
工事現場において協力下請会社さんに対するものであったり、社内で行うものだったり、様々ではありますが、建設業に関わる作業において事故無く安全に務められるように、定期的に行うものです。
その中の教材として最近ではVRを使ったものがあります。
実際に危険作業をしてもらうわけにはいかないので、VRを使って誤った作業を行うとこんな事故に繋がりますよ、というのを体験してもらえる物です。
危険作業、危険行動にも色々あって、例えば丸のこぎりを使って木材を切断する(木材の置き方を間違えると事故につながるプログラムが組まれている)作業モノや、足場を歩いて回って危険個所を見つけていく間違い探しのようなモノ、高所作業での柵、ネットの必要性を確認する(柵、ネットがないとどんな事故につながるかの実体験ができる)モノなど様々なメニューがあります。
今まではこういった内容を注意喚起DVDで学ぶ事が多かったのですが、VRで実際に「安全に」危険行動を体験してもらう事で、より危険が身近に体感でき安全行動につながる様になるんです
その他にも「遠隔臨場(えんかくりんじょう)」といって、ドラゴンボールのスカウター(年代的に分からない人もいるのかな)みたいなメガネ型カメラを現場にいる作業者が付けて、作業者と同じ視線のカメラ映像を離れた場所のパソコンで確認をしながら指示を出せるような機械も体験しました。
これのすごいところはカメラを装着している作業者側も、メガネ型のカメラで小さなモニターを確認できる事です!カメラを付けて現場の様子を遠隔で飛ばすだけでなく、装着した機械で自分でも映像や図面を見れるのです
また、「アイアンハンド」という補助器具も体験しました。
これは握り込む作業を器具が補助してくれるので、道具などを長時間握りっぱなしになる作業などで使われるそうです。
軽く握って物を掴むと、器具が上から握り込んでくれて握った物がホールドされるので、軽い力で持ったまま作業をする事ができるスグレモノです
午前中はこうした体験をみっちりした後、午後からは施工管理の仕事で事務所内でする作業を体験しました。
学生さん自身に、仮の工事で現場責任者になってもらい、工事を受注したらまず何から始めるか・・・
一緒に考えながら意見を出してもらいました
・現場の下見に行く。
・下請会社を決める。
・材料の発注をする。
など、工事が着工するまでにする事は、たくさんあります
その中の仕事として、まずどこに現場事務所を構えようか。ネット上の地図で良い場所はないか探してみました。
良さそうと思っても田んぼだったり、私有地でなさそうだったり。土地勘のない場所では余計に大変です。
※もちろんネットで目ぼしい場所を見つけたからといって勝手に使えるわけではないので、ごくごく最初の段階としての作業ですが・・・
それ以外にも、エクセルで工程表を作ってみたりもしました。
施工管理の仕事とは一言で言っても、実際には外から見えない仕事がたくさんあって、今回はそれらの仕事を複数体験してもらいました
働いている人の思いや、仕事の中身に触れたことで、土木へのイメージが少しでも良い方に変わり、身近な仕事に感じてもらえたら嬉しいな~と思います。
参加してくださった学生さん、ありがとうございました